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動画制作2026.03.27 · 3 min

動画表現のリスクチェック2026|炎上を避けるために公開前に見直したい視点

動画表現のリスクチェックを2026年版で解説。役割の固定化や誇張表現など見直したい6つの観点、社内チェックの仕組み、指摘を受けたときの初動を紹介します。

動画表現のリスクチェック2026|炎上を避けるために公開前に見直したい視点

「悪意なんてなかったのに、なぜ指摘されたんだろう」。SNSで話題になった動画の炎上を見て、そんな不安を感じたことはありませんか。企業の広報・マーケティング担当者と話していると、この感覚を口にする方は少なくありません。作り手も、確認した上司も、決して人を傷つけたくて公開したわけではないはずです。それでも指摘を受けてしまう。その背景には、悪意ではなく「想像力の抜け」があることが多いように感じます。今回は、20年ほど映像制作に携わってきた立場から、公開前に見直しておきたい視点を整理してみます。

なぜ悪意がなくても指摘を受けるのか

炎上というと「わざと過激な表現をした」というイメージを持たれがちですが、実際に問題になる動画の多くは、制作陣が良かれと思って作った表現の中に、一部の人にとって心地よくない要素が紛れ込んでいるケースです。作り手は自分たちの当たり前の感覚で企画を進めるため、その感覚から外れた視点に気づきにくいという構造があります。特定の誰かを傷つけようとした結果ではなく、多様な受け手の存在を想像しきれなかった結果、という捉え方をしておくと、対策も立てやすくなるように思います。

見直したい6つの観点

まず①役割の固定化です。家事や育児を特定の性別に結びつけていないか、特定の職業を性別のイメージで描いていないか、企画段階で一度立ち止まって確認したい点です。②容姿や年齢をネタにした笑いも見直しの対象になり得ます。笑いを取るための表現が、誰かの見た目や年齢を揶揄する構図になっていないか、演出意図とは別の受け取られ方をしないか、注意したいところです。③家族の形や生き方を一つの正解として描いていないかも大切な視点です。結婚や子育て、働き方の描写が、特定のライフスタイルだけを「普通」として提示していないか、確認する余地があります。④誇張表現と誤認も見直したい点です。効果を断定するような言い回しや、ビフォーアフターの見せ方が、実際以上の期待を抱かせていないか注意が必要です。⑤他社や他業種を下げて自社を上げる構図も、意図せず生まれることがあります。比較演出のつもりが、特定の業界全体を否定するようなニュアンスになっていないか見直したい観点です。⑥時事や災害への配慮、つまり公開タイミングも忘れてはいけません。企画時には問題のなかった表現が、社会状況の変化によって配慮を欠いた印象を与えることもあります。

社内でのチェックの仕組みづくり

これらの観点は、作った本人だけでは気づきにくいものです。だからこそ、作った人以外の目を通す仕組みが重要になります。可能であれば、年齢や立場の異なる複数人に見てもらう体制を整えたいところです。同じ世代、同じ職種の人だけで確認すると、感覚が近いためにチェックの網から抜け落ちる視点が出てきやすくなります。また、仕組みだけでなく雰囲気づくりも欠かせません。「なんとなく気になる」という違和感を、遠慮なく言い出せる場になっているかどうかが、実際の効果を左右するように感じます。役職が上の人の企画に部下が意見しにくい、という空気がある場合は、匿名でコメントできる仕組みを取り入れるのも一つの方法かもしれません。

法令面の確認も忘れずに

表現上の配慮とあわせて、表示や広告に関する法令面の確認も欠かせません。景品表示法や薬機法などは業種によって扱いが異なり、該当するかどうかの判断には専門的な知識が必要です。ここは映像制作の視点だけで判断せず、自社の法務担当や業界団体の公式ガイドラインで必ず確認していただきたいところです。判断に迷う表現がある場合は、公開前に法務に相談する流れを作っておくと安心です。

指摘を受けたときの初動と、迷ったら出さない勇気

どれだけ気をつけていても、指摘を受ける可能性をゼロにはできません。そのときに大切なのは、言い訳から入らず、まず事実確認を行う姿勢です。何がどう受け取られたのか、意図とのズレはどこにあるのかを整理してから対応を考える方が、結果的に落ち着いた判断につながります。あわせて、非公開にするかどうかの判断基準を、指摘を受ける前に社内で決めておくことをおすすめします。基準がないまま議論すると、その場の空気で判断がぶれてしまうことがあるためです。そして最後に、迷ったら出さない勇気も持っておきたい観点です。失敗を防ぐのは、豊富な知識そのものよりも、第三者の目を通す習慣ではないかと感じています。ひとりで抱え込まず、複数の視点を重ねる体制づくりから始めてみてはいかがでしょうか。

動画表現のチェック体制づくりについて、もう少し具体的に相談したいという方は、お気軽にお問い合わせください。