ようやく撮影当日を迎えたのに、空調の音がずっと入ってナレーション収録がやり直しになった。搬入用のエレベーターが荷物用サイズではなく機材が入らず、開始時間が押した。こうした経験をお持ちの企業担当者は少なくありません。撮影は当日の段取りがすべてで、現場に着いてから対応できることは実はそう多くないのです。だからこそ事前の「ロケハン」、つまり撮影前の下見が欠かせません。ロケハンは単に場所を見て回ることではなく、当日の進行を頭の中でシミュレーションし、詰まりそうな箇所を先につぶしておく工程です。今回は自社オフィスや店舗、工場で撮影を受け入れる際に、ロケハンで確認しておきたいポイントを整理してご紹介します。
確認すべき5つの観点
まず押さえたいのは光と音、電源、広さと動線、そして映り込みの5つです。
①光は窓の向きによって時間帯ごとに明るさが大きく変わります。午前は柔らかい光が入る部屋でも、午後には直射日光で白飛びすることがあります。蛍光灯やLEDの色味も部屋によって異なるため、実際に照明をつけた状態で確認しておくと安心です。
②音は空調の稼働音、コピー機の作動音、外の工事音、館内の時報などが録音の妨げになります。普段は気にならない音でも、マイクを通すと想像以上に大きく拾われます。
③電源はコンセントの位置と数、そして容量の確認が必要です。照明機材は消費電力が大きく、延長コードだけでは足りないケースもあります。
④広さと動線では、カメラを引ける距離が確保できるか、機材の搬入経路とエレベーターのサイズを見ておきます。人が行き交う通路が撮影の妨げにならないかも重要な視点です。
⑤映り込みは、個人情報が書かれた書類や他社のロゴ、モニターに映る社内システムの画面など、映してはいけないものが背景に入っていないかを確認します。
社内調整も忘れずに
ロケハンは場所の確認だけでなく、社内の調整とセットで進めることが成功の鍵になります。撮影当日に使う会議室や共用スペースは事前に予約を確保し、他部署の予定と重ならないようにしておきましょう。また、当日その場所を通行する社員には事前に周知しておくことで、撮影中の予期せぬ通行や声かけを減らせます。加えて、映り込みたくない社員がいる場合は撮影エリアの配置や時間帯を調整するなど、配慮しておくと当日のトラブルを避けられます。
当日と同じ時間帯に下見する価値
ロケハンは可能であれば、実際に撮影を予定している時間帯に合わせて行うことをおすすめします。光の入り方や社内の人の動き、周囲の音の状況は時間帯によって大きく変わるためです。午前中に下見をして「静かで明るい」と判断しても、実際の撮影が夕方であれば状況はまったく異なる場合があります。あわせて、オフィスビルによっては撮影自体にビル管理会社への事前申請が必要なこともあります。共用部分の使用や大型機材の搬入を伴う場合は、管理会社への確認も早めに済ませておくと安心です。
写真とメモで下見の内容を残す
ロケハンで得た情報は、その場で記録しておかないと当日には忘れてしまいがちです。各アングルからスマホで写真を撮っておき、撮影スタッフと共有しておくと、当日の準備がスムーズになります。コンセントの位置や電源容量、気になった音の発生源、搬入経路のメモも一緒に残しておくと、当日の進行表づくりにも役立ちます。空調音でナレーションが録れない、搬入エレベーターが使えず開始が遅れるといった失敗は、ロケハンの段階で気づけていれば防げたはずのものばかりです。
自社オフィスでの撮影を検討されている方は、まずは一度ロケハンからご相談ください。現場を拝見したうえで、当日の段取りや必要な準備を一緒に整理いたします。お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
