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ライブ配信2026.06.01 · 3 min

ライブ配信の回線対策 完全ガイド2026|必要な上り速度・有線LAN・回線冗長化の実務

ライブ配信に必要な回線を2026年版で解説。上り速度の目安、事前の実測方法、有線LAN優先の理由、会場ネットワークの落とし穴、回線ボンディングによる冗長化まで紹介します。

ライブ配信の回線対策 完全ガイド2026|必要な上り速度・有線LAN・回線冗長化の実務

配信直前の打ち合わせで一番多く受ける質問が「会場のWi-Fiで配信して大丈夫でしょうか」です。結論から言うと、その不安は正しい感覚です。現場で私が経験してきたトラブルの大半は、カメラや配信ソフトの設定ミスではなく、回線が原因で起きています。映像が固まる、音声が途切れる、配信が落ちる。原因を追っていくと最終的に「上り回線が細かった」「会場のネットワークに制限があった」というオチにたどり着くケースがほとんどです。逆に言えば、回線さえきちんと設計しておけば、配信トラブルの多くは事前に防げます。

必要な上り速度の目安と事前の実測方法

配信品質は「下り」ではなく「上り」の速度で決まります。1080pでの配信であれば、設定ビットレートの2〜3倍の上り実測値があると安心です。たとえば6Mbpsでエンコードするなら、実測で12〜18Mbps程度の上りが安定して出ている状態が目安になります。一般的な目安としては、上り10〜20Mbps以上を確保できていれば運用に余裕が出やすいと考えてください。

ここで重要なのが「事前の実測」です。契約回線のカタログスペックはあてになりません。必ず本番と同じ曜日・同じ時間帯・同じ会場・同じ場所でスピードテストを行ってください。平日昼と土日夜では会場全体の混雑度がまったく違いますし、同じ会場内でも1階と3階で電波状況が変わることもあります。可能であれば本番の1〜2週間前と、前日の両方で計測しておくと精度が上がります。

有線LANを最優先にすべき理由

配信機材と会場のネットワーク機器をつなぐ最終区間は、必ず有線LANを優先してください。Wi-Fiは便利ですが、配信という「途切れてはいけない」用途には本質的に向いていません。電波は他の来場者のスマートフォンや他社ブースの機器と干渉しますし、壁や柱、人の密集によっても減衰します。さらにWi-Fiは接続が一瞬途切れても再接続に時間がかかることがあり、その数秒が配信画面のフリーズや音声の乱れとして表に出てしまいます。有線LANであれば物理的に専用の通り道を確保できるため、同じ回線契約でも安定度がまったく違います。会場側にLANポートの位置を事前確認し、必要であれば延長ケーブルやスイッチングハブを持ち込む前提で機材リストを組んでください。

会場ネットワークに潜む落とし穴

会場が用意している回線を借りる場合、意外な落とし穴があります。ひとつはゲスト用Wi-Fiのポート制限です。配信ソフトが使う特定のポートや通信方式が、セキュリティ設定でブロックされていることがあります。もうひとつはプロキシ経由の通信で、社内ネットワークのように一度プロキシサーバーを通す構成になっていると、配信サービス側で認証エラーが出ることがあります。これらは当日に発覚すると打つ手がほぼありません。事前に会場の情報システム担当者へ「配信用の専用回線を分けてもらえるか」「ポート制限やプロキシ設定はあるか」を必ず確認してください。

もうひとつ見落とされがちなのが、当日になって帯域を奪う要因です。来場者が一斉にスマートフォンでWi-Fiに接続したり、他の関係者が同時に大容量ファイルをアップロードしたりすると、契約回線全体の余裕が一気に減ります。配信用の回線は可能な限り物理的にも論理的にも分離しておくことが安全です。

モバイル回線・回線ボンディングでの冗長化とバックアップ設計

有線回線が確保できない、または不安が残る会場では、モバイル回線や5Gルーターの活用が有効です。キャリアが異なる回線を組み合わせておけば、片方が混雑していてももう片方でカバーできます。さらに一段上の対策として、LiveUなどのエンコーダーが備える回線ボンディング機能があります。有線LAN・Wi-Fi・複数キャリアのモバイル回線を同時に束ねて送信することで、どれか一つが不安定になっても配信全体は止まらない構成が作れます。

重要イベントほど、予備エンコーダーと切替手順まで用意しておくことをおすすめします。メイン回線に異常が出た場合、誰が・どの合図で・何秒以内にバックアップへ切り替えるかを事前にリハーサルしておくと、本番での判断ミスを防げます。

回線設計は配信の成否を左右する土台です。会場や規模に応じた最適な構成でお悩みの際は、お気軽にお問い合わせください。現地下見を含めた回線設計のご相談も承っております。